大学生の頃は分かっていなかった。人は何歳になっても感情に支配される生き物。能力以上に好感度。
大人は理性で動くもんだと思ってたよ。
前の職場で一番痛感したことです。
入社してからしばらくの間、数週間は同期たちと一緒に座学中心の研修を受けたのですが、その際に研修講師業をされている外部講師の方に言われました。
「みなさんは、大人は理性や理屈に基づいて行動すると思っているかもしれないけど、そうじゃない。人は何歳になっても感情に支配される。だからこそ相手の感情に配慮して、周囲の人に可愛がられる人になってください」(けっこう前のことなのでうろ覚えですが、大筋はこんな内容)
これを聞いて「うわっ。社畜にされる」という短絡なことしか考えられなかった自分はアホでした。研修が終わらなきゃいいのにとも思いました。配属先に行きたくねーと。一体どんな環境で働かされるんだと同期たちと愚痴ってました。
感情に支配されないのは無理。人間である限り。
実際に職場で働くようになって実感しました。
あー。何歳でも、偉い立場でも、どんな経験をしていても、人間って感情で動く動物なんだなあと。
幅広い年齢層の方と関わる仕事だったのですが、まあむちゃくちゃな苦情や要求を言う人が多い。「自分をルールの上に置く人間」ですね。理屈は通じません。その人にはその人の世界だけの理屈があります。
嫌味な表現ですが、人格は時間経過で磨かれるものではないことを知りました。年齢とは比例しないですね。同時に今まで自分がどれだけ人間関係に恵まれた状況にいたのかを知りました。
世界共通の人を動かす原理は感情だけです。
道理や理屈よりも、感情からアプローチしたほうがいいのは接客業務やクレーム対応に限った話ではないですね。
社内での人間関係や出世もそうです。人間が評価する以上は感情に支配される仕組みです。能力や実績だけを見て理屈だけで判断するのではありません。「感情で判断するな」というのは無理な話です。だって人間なんだから。偉い人の感情をたくさんプラスにしていった人が評価されます。
就活もそうですね。能力も大事なんだと思いますが、最終的な判断は「一緒に働いていて心地よいか、気分よく過ごせるか」というのが基準になることが多いのではないでしょうか。
仕事ができる、周りの人のサポートができるという能力的なものも「一緒に働いていて感情がプラスに動く、気分が良い」という結果につながるから評価に影響するのだと思います。
能力よりも好感度なんだ....まずはそこからなんだと学びました。
前職での一番の収穫です。社会に出る前に知ることができていたらどんなに良かったことか。回避できたであろうトラブルがいくつか思い出せます。
収穫を無駄にしないようにしたいですね。
もくもく!
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