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【無駄な研修・役立つ研修】「事務処理業務改善研修」の受講内容をまとめてみる

4月も半ばになりましたね。

そろそろ研修が終わって、部署配属される新入社員が出てくる時期でしょうか。

研修中は愛社精神も仲間意識も仕事への意識も高かったのに、配属先の部署で現実見せられて、急激に意識が低くなって、死んだ目をして、ゴールデンウイークには辞める人がポロポロ出てくるのが毎年の風物詩ですよね。

[目次]

研修で無駄に理想を語って夢を見させるのは辞めよう?

この現象の発生には、人事部や採用担当者に問題があると思いますよ。

だって研修中はキレイごとばっかり吹き込むんだもの。

企業理念とか、弊社の歴史()とか、お客様目線とか、自分らも心にもないことを聞かせてさ。

研修の時点である程度は本当のところを教えといてくれれば覚悟もできるのに。

  • 頭おかしいクレーマーがいるよ
  • 頭おかしい先輩も上司もいるかもよ
  • 学校じゃないんだから教えてくれるが当たり前だと思っちゃダメだよ。自己防衛のために仕事を囲い込んで教えたがらない人は珍しくないよ。
  • あなたたちの3倍くらいの給料もらってて半分も働かない年配者がいるよ。その人たちのご機嫌を取るのも平和に過ごすためには必要だからね。
  • 折り合いをつけるということを覚えよう。

 .......ここまで伝えとけとは言いませんが、社会を知らない若者に夢ばっかり見せて、現場に行ったらもう知らね、という姿勢は無責任だよなあと毎年感じています。

転職への抵抗や偏見がだいぶ減ってきているとは言え、短期離職の経歴が将来への足かせになりやすいのは事実。

人事の人に良い印象がないのは自分もこれを喰らわされたせいかもしれません。

役に立っている研修についてまとめてみる

余計な前書きが長くなりましたが、前職では研修の機会には非常に恵まれていました。

mokumokupower.hatenablog.com

無意味な企業理念やら会社の歴史やらを教えられる研修も受けてきましたが、中には転職した後でも自分のためになっている、役立っているものもあります。

その中の一つが「事務処理業務改善研修」です。

これは事務処理業務を行う社員向けの研修で、事務処理のミスを減らすことを目的としていました。

この研修の内容を思い出しながらまとめてみました。

人はミスを起こすものだ、というのが大前提

ミスが起こらない仕組みを作っていくうえで、最もやってはいけないのはミスが発生した原因を「人」にしてしまうことです。

「担当者が仕事のできない人だから」「担当者が経験不足だから」というように人の問題にすることですね。

ありがちですが、組織としてミス防止に取り組むのであればやっちゃだめです。

なぜかというと、特定の個人のせいにしちゃうとそこで思考停止してしまうから。

犯人捜しは改善につながりません。

ヒューマンエラーは絶対に無くなりません。

ありえないようなミスをやらかすのが人間です。

その業務のベテランであっても、マニュアルを軽視して目分量や勘で作業を進めてしまいミスが発生することもあります。

経験やスキルがあっても判断を誤ることはあるんです。

人に原因を求めるのではなく、社内ルールや業務の流れなどの環境に問題がないか、どこに穴があるのか、なぜミスにつながるのかを考えることが大事です。

業務の流れの見直し

 一つの仕事には、複数の作業や判断が関わりあって成立しています。

ミスを防ぐためには、仕事の流れを整理して把握し、ミスが起こりやすい作業を見つけて対策を取る必要があります。

検証する上では

  • 予定外の状況になったらどうするか?
  • 途中の作業を省いたらどうなるか?
  • 複数の作業を同時に進めることはできないか?不都合は起きないか?

などなるべく具体的に懐疑的に考えることがポイントです。

有効なチェックを行う

きちんと作用するチェックの仕組みを作るために注意しなくてはいけないのは「過剰な確認体制」にしないことです。

2人での2重チェックくらいならともかく、確認作業に関わる人が多くなりすぎると「誰かがしっかり見てくれるだろうし、まあいいか」みたいな心理になりやすい。

スタンプラリーのようにハンコがペタペタ押してある稟議書なんて、しっかり中身を読んでいるのはいったい何人いるんでしょう。

学生の方でも大学のゼミでグループ研究をやったことのある人は身に覚えがあるのではないでしょうか。関わる人数が増えるとどうしても責任感や当事者意識が薄くなってしまいがちです。

過剰なチェック体制には弊害があります。

また、チェックリストを作成する際には人の記憶を頼りにせず、優先順位を考慮して、リストを見れば誰でも正しい手順で作業を進められるようなものとなるようにします。

社内の仕組み作り

 廃止できる業務はやめる、簡略化できるものは簡素に、自動化・集約化ができるものは新しい社内のシステムを構築する、といったように根本的に業務を見直すこともできます。

事務処理そのものは直接利益を生んでくれるものではありません。

事務処理をじっくり丁寧にこなしても売り上げは伸びてくれません。

なるべく簡単に、時間も人も使わないものにすれば経費を削減することができます。

業務量が減れば働いている人の負担を軽くすることにもつながります。

総括

このほかにも、有名なハインリッヒの法則(教習所でよく習うやつ。知りたい人はググってください)や他社の対策やミスの事例などを教わりました。

私の場合、転職によって仕事のレベルがほとんどリセットされたようなものなんですが、一部の研修や仕事を通じて身に着けたことは今でも役に立っています。

既に「転職」や「第二新卒」というワードが頭をチラついている新入社員の方がいるかもしれませんが、学び取れるものは取っておいたほうがお得ですので、研修は真面目に受けといたほうがいいですよ。

私の同期は寝まくって指導員から肩パンされてました。大物です。

がんばって起きよう。