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建築と書評と職業訓練のブログ。二級建築士の勉強してます。

職業訓練に向いている人、向いてない人の特徴

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転職を考えた時、選択肢の一つとして調べる人も多いであろう職業訓練。
自分が訓練校を卒業していることもあって今までいくつか体験記事を書いてきました。

mokumokupower.hatenablog.com

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 選考試験や授業の内容、手続きについて、自分の経験を思い出しながら書いてきたのですが、今日は「職業訓練に向いている人と向いてない人」について考えてみます。
職業訓練は向き不向きの強いものです。
向いていない人の特徴に複数当てはまる人は一度考え直したほうがいいかもしれません。

[目次]

向いている人の特徴

・短期離職してしまった

「石の上にも三年」という先人達からのありがたい教えをガン無視したゆとりってる人のことです。私のことです。自分の履歴書を見るたびにうんざりした気持ちになっていました。
新卒就職後すぐに退職してしまった場合、新卒カードはもうない、スキルも実務経験もない、お金もない、次に進む業界や業種の知識もない.....という無いないずくしの状況に置かれる人も多いのではないかと思います。
こんな状況だとしても全然人生は詰んでませんので、大丈夫です。
そんな人には職業訓練はオススメです。訓練校に通って、規則正しい生活をしながら勉強をすることで社会人としてイチからやり直すきっかけになります。ブラック企業で傷ついた心を癒す、健康を取り戻す期間にもできます。
あと訓練校の先生達も若い人に対しては就職実績、資格実績の面で期待するのか、熱心に指導してくださいました。

・基礎的なビジネススキルに欠けている

短期離職やアルバイトを転々としてきた人に多い特徴です。
例えばエクセルやワードもろくに使えない、ショートカットキーなんて知らない、フォトショもイラレも触ったことない、サーバーや共有フォルダなどの概念も分からない、ヘルプの文章を読んでも意味不明、独学もできないなどです。
会社が教えきれない、面倒見きれないレベルでつまづいてしまっている場合には職業訓練で基礎から勉強するのもいいかもしれません。

・今までとは別の職種に就きたい

私が通っていた学校は元美容師、元介護士、元保育士など、もともと前職は専門職(だけど比較的薄給で激務とされる仕事)だった人も少なからずいました。
一番多かったのは接客業の仕事をしていた人です。
同級生の大半はパソコンスキルを高めることで事務職に就くことを希望していました。
職種を変える場合、職務経歴書の作成や面接対策が重要になってきます。
特に事務職に関しては消極的な理由で志望する人が多く(残業少なそう、体力的に楽そう、クレーム受けることなさそう、ノルマもなさそう)、いかにそのようなネガティブな印象を拭って適性をアピールするかが問われます。
転職エージェントを利用してサポートを受ける方法もありますが、訓練校では勉強をしながら転職対策の指導を受けることができます。

・正社員になることにこだわってない(どんな雇用形態でも就職したい)

職業訓練の存在意義は「失業者を就職させること」「生徒を雇用保険をもらう立場から、再び納める立場に復帰させること」です。
なので、訓練期間の後半になってくると「とにかく就職しなさい」という姿勢の就職指導が始まります。私の通っていたコースでは派遣会社の人からの説明会がありました。正式な授業の一環だったので正当な理由がないと欠席はできません。
その場で登録を強要されることはありませんでしたが、基本的に「雇用形態にこだわらずに就職しなさい」という指導方針で、進路未定者へのプレッシャーは結構きつかったです。
ちなみに訓練校にとって就職実績にカウントされるのは訓練修了後3ヵ月以内だそうで、それを過ぎると連絡はぱったりと途絶えます。

若いもしくは定年前後

25才前後までの人であれば第二新卒としてほとんど新卒同等として扱ってくれる会社もあります。なかなかピカピカの大学新卒が取れない地方の中小企業は狙い目です。
定年間際や直後の人も正規雇用にこだわらなければ仕事の受け皿はあるのではないでしょうか。年金を貰いながらもしくは貰うのを待ちながら働く予定の人が対象の求人もありますしね。

向いていない人の特徴

・就職する予定はない、働きたくない

ダメです。

とりあえずモラトリアム期間を延長したい、だけど履歴書に何もしてない空白期間ができてしまうのは嫌だなあみたいな考えだったり、しばらくは就職せずに専業主婦・専業主夫をする予定の人。
訓練校でも何人かいましたが、そういう人は傍から見てて分かりますし
「若いねー。一人暮らしなの?大変だね。就活がんばってね」と謎のマウンティングをされて不快な思いをしました。
あくまでも就職が目的の制度なのでハナから考えてないなら来ちゃダメです。

・資格の勉強したくない、嫌い

運営する自治体やコースによって異なりますが、大抵の訓練コースでは取得目標資格が設定されているはずです。訓練でこんなことを身に付けました、というのを目に見える形にして転職活動でのアピール材料にするためです。資格がないと何がどこまでできるのかを示すのが難しくなります。作品集を作って見てもらう手もありますが、面接官がそこまで興味を示してくれるとは限りません。
学校では強制はされなかったですが、目標資格を取得することを強く勧められました。
受験の申込をつっぱねた人もいたみたいですが、学校の先生たちも資格実績が欲しいためか説得に必死でした。

・専門性を持っている

多分入校試験で落とされてしまうとは思いますが。
難しい資格をもっている、専門的な仕事をしていた、コースで取得目標とされている資格と同等以上の資格を持っている、以前同じような職業訓練を受けたことがある.....などの人は訓練には向いてないです。
学生時代のことを思い出していただきたいのですが、分かり切っていることを授業でひたすら聞くのって結構苦痛ですし、何より時間の無駄です。

・職歴、実務経験が豊富

訓練受けなくても問題なく就職できるはずです。
むしろ職歴が途絶えてしまうことがキャリアにとってマイナスですし、ゆっくり気分転換したいなら、職業訓練ではなくて留学でもしたほうが有意義に過ごせると思います。

・絶対に正社員、正規雇用でないといけない

訓練校の就職指導の方針と対立してしまうことになるので、下手をすると学校に居づらくなってしまうかもしれません。
さくっと正社員採用で就職先を決めることができれば何の問題ないんですけどね。
就活に熱心な生徒は学校も喜びます。でも、なかなか決まらないと........。
なんでもいいから就職しろ、内定取ってこいという指導もいかがなものかとは思いますが(こういう教育がブラック企業をのさばらせるんだろ)、訓練校もコースをなくさないために、役所からの委託を切られないために結果を出すのに必死です。

・世間で言うところの「働き盛りの年齢」

無職の期間を延ばしてでも、訓練を受けたことの正当性や必要性を面接で説明できるのか?を自分に問うてみてください。
それでなくても転職では年齢がネックになります。高いハードルが更に高くなる可能性があります。
それでも身に付けたいスキルや知識があるのか、それは独学や働きながらでは無理なのかを熟考したほうがいいと思います。

職業訓練は3ヵ月のコースが一番多く、中には半年や1年に渡る長めのコースもあります。 不本意な訓練を受けてしまうと貴重な時間が無駄になってしまいます。
受講を検討されている方は丹念に下調べして、是非実りの多い訓練生活を送ってください。

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