建築材料~床仕上げ材の種類と性能まとめ【建築学入門】
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通信制専門学校の授業で学んだことを趣味と実益を兼ねてブログにまとめていきます。
今回は「床仕上げ材」についてです。
床仕上げ材の主な系統
- 木質系・・・フローリング、コルク
- プラスチック系・・・ビニル床タイル、シート
- 石・タイル系
- 繊維系・・・カーペット
- その他・・・畳、塗装
床仕上げ材に要求される性能
- 耐摩耗性
- 防滑性
- 清掃性
- 歩行性
木質系材料
フローリング・・・無垢材、木質材料を使用する床仕上げ材の総称。
- 単層フローリング・・・天然木の無垢材。風合いに富み、適度な弾力性のある高級材。天然素材のため反りが生じやすい。
①フローリングボード・・・長い材料を使ったフローリング材。
②フローリングブロック・・・無垢材の厚板を2枚以上並べて接合した正方形のブロック。
③モザイクパーケット・・・無垢材の小片を2個以上並べて組み上げたもの。 - 複合フローリング・・・合板・集成材を基材として表面加工したもの。種類が多く、遮音・防音・床暖房対応等、付加機能のあるものもある。
- コルク・・・弾力性に富み、歩行性が良い。吸音性、摩擦に強い。楽器を使う部屋や車いすを使う部屋などに向いている。
プラスチック系床材
- ビニル床タイル・・・{塩化ビニル樹脂+可塑剤(材料を柔らかく加工しやすくする薬剤)}+安定剤(劣化の防止のための薬剤)+顔料+充填剤
{}内の材料のことをバインダーという。
①複層ビニル床タイル・・・バインダー含有率30%以上
②単層ビニル床タイル・・・バインダー含有率30%以上
③コンポジションビニル床タイル・・・バインダー含有率30%未満 - ゴム床タイル・・・弾性・耐摩耗性に優れる。
- ビニル床シート・・・継ぎ目のない床面が可能。防水性に優れる。面積の広い床に使用可能。耐摩耗性・耐水性に優れる。発砲層なし⇒長尺ビニルシート。発砲層あり⇒クッションフロア。
- 塗装床・・・現場でプラスチック樹脂を塗装。広い継ぎ目のない仕上げが可能。エキポジ系、酢酸ビニル系、ポリウレタン系、アクリル系、ポリエステル系など。
タイル
タイルの特徴・・・日光、雨、酸、アルカリなどに対して劣化・変色・変形しにくい。耐水性、耐火性、耐熱性に優れる。欠点としては割れ、剥がれのおそれがある。吸音性や遮音性には劣る。
表面仕上げの方法による分類
釉薬=素地表面に施すガラス質の溶液。塗って、焼成すると光沢と防水効果がある。
- 施釉・・・汚れがつきにくい。光沢のある仕上げ。
- 無釉・・・汚れがつきやすい。自然の風合いがある。
石材
天然石
- 大理石・・・緻密で美しい色彩模様の高級材料。耐火、耐水、耐酸性に欠ける。
- 花崗岩(御影石)・・・硬質、耐久、耐摩耗性がある。風化に強い。
人造石
- テラゾー・・・種石+セメントを成型して研磨したもの。耐久性に優れる。
- 擬石・・・コンクリートやモルタルに砕石を混ぜ成型したもの。天然石の岩石に似せて成型。
表面仕上げ
- 磨き仕上げ(水磨き、本磨き)・・・砥石で磨く方法。石質が密で硬いほど美しい艶が出る。
- 割肌・・・石を割った面をそのまま仕上げ面とする。
- たたき仕上げ・・・槌で叩いて、石を平らにする。
- 荒面仕上げ(ショットブラスト、バーナー仕上げ)・・・石の表面を凹凸面に仕上げる。主に床材に使用。
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