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建築と書評と職業訓練のブログ。二級建築士の勉強してます。

【社会人の勉強】通信制専門学校を卒業して得たものと得られなかったものと失ったもの

社会人の勉強のリターンは?

社会人5年目で通信制の専門学校を卒業しました。
(科目履修生からの本科生で2年半かかりました)

建築学を中心に学んで卒業資格を得たので、二級建築士や消防設備士等の建設業関連の受験資格を得られました。

得難い知識と経験を手に入れることができましたが、失っただろうなあというものもあります。

社会人学生として数年間を過ごしてみての結果をまとめてみようと思います。

・得られたもの

①知識

建築学について体系的に学ぶことができました。

メインは二級建築士の試験範囲である

建築計画(建築史、都市計画、環境工学、建築設備)

建築法規(建築基準法

建築施工

構造(一般構造、構造力学、材料)

をカバーする形でのカリキュラムでしたが、インテリアコーディネートやカラーコーディネートやCADの授業もありました。先生方も熱心に教えてくださいまして、とても良い時間でした。毎回スクーリングに出かけるのは遠いこともあり、おっくうでしたがそれだけの価値は提供して頂けたかなと思います。

②建築系の受験資格

建築関係の資格は実務経験がないと受験資格の得られないものがけっこうあるのですが、卒業することで、社会に出るまでずっと文系だった私も二級建築士や消防設備士の受験資格を得られました。

二級建築士を例にすると、建築に関する学歴が無い場合は7年間の実務経験が必要です。7年ですよ?きつくないですか?

そこをショートカットして実務経験なしで受けられるようになりました。

・得られなかったもの

①人脈・コネ

同級生は違ったかもしれませんが。

基本的に遠方に住んでいるので飲み会とか行けない(コロナ禍ではどこでもダメですけど)し、月イチのスクーリングでしか顔を合わせないので、先生方とも同級生とも人脈を築くことはできませんでした。

同級生も大学生や主婦、別業界の人が多かったので、どのみち人脈は期待できなかったのではないかと思います。

シングルマザーで3人のお子さんを育てている方や、親の建設会社を継ぐために学びに来ている大学生など、スクーリング以外では出会うことのなかった方たちと交流することが出来たのは大変いい経験にはなりましたが、通信制の学校への入学を検討されている方は人脈形成はあまり期待しないほうがいいと思います。

どんな人と出会えるかは完全に運ですし。入学目的やキャリアに関する考えも人それぞれです。

②即戦力になれるほどの実力

無理だと最初から分かるでしょ、って感じですが、やっぱり無理でした。これは通信制に限ったことではないですね。

・失ったもの

①時間

遊ぶ時間・睡眠時間・他の勉強をする時間・恋愛をする時間....なんでもいいですが、学ぶ以上はある程度の時間を投入する必要があります。

課題の消化が滞ると睡眠時間は減ります。

残業量をコントロールできるような立場なら別ですが、したっぱ若手にはそんな権限はありませんので、残業をしてクタクタになって帰宅後にeラーニングの授業を聞いて、課題の図面を書いて、テスト勉強をして、というルーティンになります。それなりにしんどいです。

なんとなくで入学すると後悔することになりますし、卒業までたどり着けないので、時間の捻出についてはよくよくシュミレーションをしてから手続きされることをおすすめします。

時間の問題だけでなく、家庭の事情や転勤でどうしても続けられなくなってしまう人も見たので、時間や期間がキープできるのかは、ある意味やる気より重要です。

②お金

概算ですが私の場合、約150万円くらいかかりました。

2年半の授業料が70万円、教科書代・教材代10万円、宿泊・交通費50万円くらいかな。

私の場合は遠方からだったので交通費がかさみました。

中古車なら買えるからな?

投資しただけの価値を自分は得られるのかは、今後の私のキャリア次第ではありますが、なんとかして回収するつもりです。