Q.大企業の研修は退職しても役に立つの?ベンチャーのほうがいいんじゃない?A.そうでもない。視点を変えよう。
会社の研修ってどんなことをやるの?
新卒で入った会社(一年ちょっとで辞めました)ではたくさん研修を受けました。
いきなり現場にぶち込んだり、飛び込み名刺交換させたり、洗脳するようなキモいパワハラトンデモ宗教研修をやるようなブラック企業に比べたらかなり恵まれていたとは思います。
業務内容と人間関係が無理すぎて退職しましたが。
まず入社してすぐに一ヵ月程の集合研修がありました。
- 「ビジネスマナー」(敬語・名刺交換・接客応対など)
- 「扱っている商品の内容・制度について」(これがメイン。複雑でややこしい)
- 「クレーム対応業務」(カリキュラムにしっかり含まれている時点でお察し。めちゃめちゃクレームの多い業種でした。日本でも屈指のレベルだったと思う)
- 「認知症についての外部講師からの講習」(高齢者のお客様も多かったので)
- 「個人情報保護について」(個人情報保護法についてや社内の規定、SNSの利用について)
- 「CS(顧客満足)研修」(顧客満足度を上げるための取り組み事例とか)
といったカリキュラムでした。ベタな内容です。他業種ともそんなに大差ないかな。
その後は現場に配属されました。
配属後も、配属された課別の研修や実務研修、コンプライアンス研修、防災訓練研修、普通救命講習、担当者研修、事務処理業務改善研修、1年目終了研修などの研修を受講しました。
書いてて思ったんですが、多種多様ですね。
このへんはやっぱり大企業は充実していると思う。
大企業の人材育成・ベンチャーの人材育成。
一般的に会社の規模が小さくなればなるほど研修なんぞにお金をかけてられませんので「見て覚えろ」「やりながら、やらかしながら覚えろ」「インターン(下手すりゃ無給)のうちに鍛えて、入社時点である程度は使える状態なれ」ということになります。
大企業だろうが中小企業だろうが、ベンチャー企業だろうが、一長一短ですね。
ちょっと脱線しますが、ベンチャーを名乗る会社については「本当にその会社はベンチャーなのか」を調べる必要があります。
ベンチャーっていうのは「革新的な技術やアイディア、ビジネスモデルを保有する」会社のことです。
そうでない小規模な会社はただの中小零細企業です。
自称ベンチャーのブラック率マジぱない。
転職でも前職の社格は問われますよ。
くだらないですよね。
「社格」って言葉がもうアホくさい。でも現実がそうなので。どうしようもない。
じゃあ研修で学んだことは役に立つの?使えるの?退職しても活かせるの?
うーん。微妙ですね。最低限の商品・制度の知識やビジネスマナーも分からずに現場に配属したら間違いなく現場がパンクしますので必要です。
でも実務に勝るものはないんですよね。現場の管理職には「研修ってあんまり意味ないよな。結局は現場で使えるように育ててやるんだから」って意見の人が多かったです。そういうことを口外するから本部に行けないんだよ。
ただ、研修一切なしで実践でやらかしながら全部覚えるとなると効率が悪いです。
痛みの伴う形でしか学べないってことになります。
それでぐんぐん伸びる人はいいですが、激務とストレスで潰れる人もいるはず。そうなった人を責めることはできません。
退職した今では、必死になって覚えた商品・制度知識は一般教養・常識以上には役に立っていません。
でも「体と心を壊すことなく」社会人の基礎を身に付けることができたのは充実した研修制度のおかげだったと思っています。
個人的には選べるのであれば大きい会社に入ることをおすすめします。
私は辞めた今でも、キャリアを大企業で始めたのは間違いではなかったと考えています。
「俺はベンチャーで自分を鍛えるぜー!!大企業で腐ってる同世代との成長スピードの差は歴然だぜー!!圧倒的成長に圧倒的感謝!!」とか思っている大学生(バカにしてないよ。本当だよ)にはこういう考え方もあることを知ってもらいたいです。