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【書評】「家のない少年たち 親に望まれなかった少年の容赦なきサバイバル」【配られたカードって何だろ】

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子供が犯罪者になる分岐点

2011年初版発行の少し古い本ですが、タイトルに惹かれて読みました。

不良少年たちのお仕事と彼らがそうなった経緯や育った環境についての話ですね。

ネットとスマホのおかげで、人脈や資本がなくてもオレオレ詐欺やそれに必要なトバシ携帯や他名義口座、名簿の売買、盗品の販売・流通などの犯罪ができるようになりました。

それに伴い、違法ビジネスの担い手が本職の人たちから不良少年に変遷していった流れが描かれています。

※今は法改正や、契約時・口座開設時の本人確認が厳格化したことから本書に書かれていることを再現することは不可能だと思います。というか違法行為だから絶対ダメ。

彼らが一線を越えてしまった、踏みとどまることができなかったのはなぜかちょっと荒れるイキがり中高生と少年院送りになる本物の不良を分けるものは何なのかについて考えてみました。

[目次]

歪で必死な人達

彼らは暴力的で、でも臆病で、自堕落なくせにものすごく勤勉で、そして何より生きるのに必死な人々だった。

学歴もなく、漢字も書けないくせにメチャクチャ頭が回ったりする。

平気で女をぶん殴るヤツが、男友達のために何時間も土下座を貫き通す(p7)

人の痛みが分からない訳ではないのでしょうが、言動をコントロールできないのでしょうか?身近に見てきた著者にはちぐはぐな少年たちの姿と、一面的な報道の姿勢に違和感があったようです。

 社会のゴミと罵られ、ブタ箱に突っ込まれる少年たち。彼らから可能性を奪ったのは、誰か。彼らが本当に助けを求めていた時に救えなかったのは、誰か。(p8)

 納得はできないけど事実な名言

スヌーピーの名言でしたかね

「配られたカードで勝負するしかないのさ.....それがどういう意味であれ」

この名言は持って生まれた環境に言い訳しても何も変わらないのさ、選べる選択肢や使える手段で勝負していくしかないのさ、という意味だと自分は捉えています。

嫌いな名言の一つです。名言に罪はないんだけど、なんか環境や格差は努力でどうにかしよう、いやできるはずだ、という主張のために使われることが多い気がして。

努力万能説を補足するものとして機能しているような気がして。

恵まれた環境ほど努力の効能は比例して大きくなっていく、というのが私の考えです。4半世紀ほど生きてきて、努力は有効だけど万能ではないと実感しています。

与えられた環境で生きていくしかないことは、どうしようもない事実なんでしょうが、納得はできませんね。受け入れるしかないとは思います。

ゴミみたいなカードしかない人はどうしたらいいんでしょう?他の人のカードを奪ってしまえという発想に走る危険性がある気がします。 

この本に出てくる少年たちはまさにカードのない人。

大人達からまともな選択肢を与えられる機会もありましたが、その救済の手を振り払ってしまいました。なぜでしょう?

 チョイ荒れヤンキーと少年院送りの違い

同級生の荒れ気味の人達

私が通っていた地元の中学校はやや荒れていました。

鑑別所や少年院送りになるレベルのガチの不良はいませんでしたが、学級崩壊しているクラスもあり、長期間登校していない生徒もおり、生活保護の家庭もあり(何故か皆知ってた。住所が市営住宅の人が確率高かった)、親がヤクザらしいよ....って噂の子もいて.......で全員そろって卒業式を迎えたクラスは少数でした。

典型的な公立中学です。社会の縮図。

ほとんどのクラスが誰かが来てない。全員揃わない。

ただ、先生達は感動のフィナーレを演出したかったのかそのことには触れていませんでしたね。

ただでさえ、受験に成功した人と、滑り止めの学校に行かなくてはいけない人に分かれてしまい、神経使うのに、学校生活から脱落した奴の面倒まで見てられなかったのでしょう。先生もブラック職種って言われてますからね。

とても白けた気分になったのを覚えています。田舎って消去法で教師になる道を選ぶ人が多いのかテキトーな先生も多かったです。

私の知る限り同級生から逮捕者は出てないです。今のところ。

高校進学後、即退学したorさせられた人は何人かいました。中学の先生が行ける高校に無理矢理ねじ込んだりしてたんですよ。偏差値が低くて、定員割れしてて、内申点がズタズタでも、入学金が用意できれば入れるような高校に。

出口教育というらしいです。とりあえず、行き先を決める。そこまでが自分たちの仕事。後のことは知らん。

鑑別所から少年院、少年刑務所と渡り歩く人達

この本に出てくる少年たちは次元が違いましたね。

そもそも彼らに高校に行くなんていう選択肢はない。親はアル中だったり、薬中だったり、そもそもいなかったり。

同世代が高校に行っている間は鑑別所と少年院。出所後も履歴書が必要な仕事に就くことは難しい。住所がないから。連帯保証人がいないから。学歴がないから。経歴に空白の期間があるから。役満ですね。

同級生の荒れ気味の人達とこの本の少年たちとの違いを考えてみたのですが、「捨てて困るものがあるか」「法律を守ることが得になるか」という点かなと思いました。

少年たちもヤンキー同級生たちも、「これを超えたらヤバい」っていう一線が見えなかったわけではないでしょう。

成れの果てがどうなるかは彼らは肌感覚で分かっているはず。見本は周りにいるんだから。そのあたりの嗅覚はその辺の優等生よりずっと優れているはず。このままでいいなんて考えてはいなかったと思います。

それでも法を守らず、守られない道に突っ走ったのは、「守ったところでどうなるよ?」「失いたくない信用や所属先なんて自分にはないんだけど?」という考えがあるんじゃないかなあと。

失うものがないのは社会において最強で最弱なんだなあ.....と思いました。

ちょっと脱線

あと、同級生達みたいなハンパに内心ビビりながら(補導されたらどうしよう、高校いけなくなったらどうしようとか心配してた)荒れていた人たちほど「俺昔悪かった自慢」「やんちゃしてました自慢」などのクズ行為を行ってくる傾向があるので、本当にちっせえなとの思いを新たにしました。

シャレにならないレベルで荒れてた人は絶対に口外しませんよ。黒歴史だと思ってるから。

お前らのせいで授業が授業になってなかったんだよ。塾で勉強するしかなかったんだぞ。

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